美容室で温度ブレが起きる原因とは?サーモ交換でも解決しなかった実体験を解説

美容室のシャンプー設備トラブルの中でも、特に原因特定が難しいのが温度ブレです。

シャンプー中に急に熱くなったり冷たくなったりすると、お客様満足度にも大きな影響を与えます。

温度ブレが起きると、多くの場合はサーモミキシングの故障が疑われます。

実際に私もメーカー営業時代、温度ブレの相談を受けると最初にサーモミキシングを疑っていました。

しかし、温度ブレは必ずしもサーモミキシングだけが原因とは限りません。

私自身、サーモミキシングを交換しても解決せず、最後まで原因が特定できなかった案件を経験しています。

この記事では、美容室で温度ブレが起きる主な原因と、実際に経験したトラブル事例を交えながら解説します。

この記事でわかること
  • 温度ブレが起きる主な原因
  • サーモミキシングの役割
  • 加圧システムとの関係
  • 原因特定が難しい理由
  • 実際に経験した温度ブレトラブル

温度ブレとは?

温度ブレとは、シャンプー中にお湯の温度が安定せず、熱くなったり冷たくなったりする現象です。

わずかな変化でも気になるお客様もいるため、美容室では非常に重要な問題です。

特にシャンプー施術中はお客様の頭皮に直接お湯がかかるため、温度変化は不快感につながります。

また、美容師側も温度調整に気を取られ、施術に集中できなくなる場合があります。

温度ブレの主な原因

サーモミキシングの劣化

温度ブレの原因として最も多いのがサーモミキシングの劣化です。

サーモミキシングは、お湯と水を混合して適温のお湯を作る装置です。

内部にはエレメントと呼ばれる部品があり、この部品が劣化すると温度調整がうまくできなくなります。

実際に美容室の温度ブレ相談では、まずサーモミキシングが疑われるケースが少なくありません。

加圧システムの不具合

加圧システムも温度ブレに関係する設備です。

加圧システムは安定した圧力でお湯を供給する役割があります。

そのため、システムに問題があると温度の安定性にも影響する可能性があります。

給湯器の能力不足や不具合

給湯器側に問題がある場合も温度ブレが発生することがあります。

特に複数のシャンプー面を同時使用する美容室では、給湯能力不足によって温度が不安定になるケースもあります。

複数の要因が重なっている

実際の現場では、一つの原因だけでなく複数の設備が関係していることがあります。

そのため、原因特定が非常に難しくなる場合があります。

実際に経験した温度ブレトラブル

私がメーカー営業時代に経験した中でも、今でも印象に残っている温度ブレトラブルがあります。

その美容室は、セット面3面、シャンプー面2面の小規模美容室でした。

給湯システムには加圧システムも導入されていました。

ある日、定期的な点検で訪問した際にオーナーから「シャンプーのお湯の温度が安定しない」という相談を受けました。

確認すると、2台あるシャンプー台の両方で温度ブレが発生していました。

特に1台の症状が大きかったため、私はサーモミキシングの劣化を疑いました。

サーモミキシング内部のエレメント劣化は温度ブレの代表的な原因です。

設備自体も年数が経過していたため、オーナーの了承を得てサーモミキシング交換を提案しました。

交換費用は工事を含めて約10万円でした。

サーモミキシングを交換しても改善しなかった

しかし、結果は予想とは異なりました。

交換後も温度ブレは改善しませんでした。

それどころか、オーナーからは「以前より悪くなった」と言われるようになりました。

さらに、もう一台のシャンプー台についても温度ブレが目立つようになったとの指摘を受けました。

私は何度も現場へ足を運び、実際に確認しました。

ただ正直に言うと、私自身はそこまで大きな温度変化を感じませんでした。

もちろんオーナーが感じている以上、何らかの問題がある可能性は否定できません。

しかし、設備トラブルは数値で判断できないケースも多く、人によって感じ方が異なる難しさがあります。

原因が特定できない状態が一番怖い

この時点で考えられる原因は複数ありました。

  • 交換していないもう一台のサーモミキシング
  • 加圧システムの不具合
  • 複数の設備が同時に影響している可能性

問題は、どれが本当の原因なのか断定できなかったことです。

もし加圧システムを交換するとなれば、設備費と工事費を合わせて50万円以上の費用が必要になります。

しかも交換して必ず改善する保証はありません。

小規模美容室にとって50万円以上の設備投資は決して小さな金額ではありません。

原因が断定できない状態で高額な設備交換を提案することは、営業担当として非常に難しい判断でした。

温度ブレの本当の怖さは、原因が一つとは限らないことです。

そして、原因が特定できないまま時間だけが過ぎていくケースがあることです。

温度ブレは体感差が大きいトラブル

温度ブレが難しい理由のひとつは、人によって感じ方が異なることです。

例えば、同じ設備を使っていても全く気にならない人もいれば、わずかな温度変化でも気になる人もいます。

設備に問題があるケースもあれば、体感による感じ方の違いが大きく影響している場合もあります。

そのため、温度ブレは単純な故障とは異なり、「どの程度を異常と判断するか」が難しいトラブルです。

特に美容室ではオーナー、美容師、お客様それぞれで感じ方が異なるため、認識にズレが生じることがあります。

私は長年この業界にいましたが、温度ブレほど判断が難しいトラブルは少ないと感じています。

温度ブレはサーモミキシング交換で必ず解決するとは限らない

温度ブレの相談を受けると、多くの場合はサーモミキシングが疑われます。

実際にサーモミキシング内部のエレメント劣化は代表的な原因です。

しかし、今回の事例のようにサーモミキシングを交換しても改善しないケースがあります。

温度ブレは給湯器、加圧システム、サーモミキシング、配管など複数の設備が関係している可能性があります。

そのため、一つの設備を交換しただけでは解決しないことも珍しくありません。

特に設備年数が経過している場合は、複数の要因が同時に発生しているケースも考えられます。

温度ブレは「これを交換すれば必ず直る」と言い切れない難しさがあります。

メーカー営業20年の本音

メーカー営業20年の経験から

今でも忘れられないのが、この温度ブレ案件です。

当時はサーモミキシング交換で解決できると考えていました。

しかし実際には改善せず、原因特定もできませんでした。

オーナーから何度も連絡をいただき、その都度現場へ足を運びました。

設備を確認しても決定的な原因は見つからず、営業担当として非常に苦しい経験でした。

結果として私はメンテナンス担当へ引き継ぐことになりましたが、その後も解決は簡単ではなかったと聞いています。

今振り返ると、この経験から学んだことがあります。

それは、温度ブレは想像以上に原因特定が難しいトラブルだということです。

そして、設備の世界には「交換すれば必ず直る」と言い切れない問題も存在するということです。

まとめ

美容室の温度ブレは、お客様満足度にも大きく影響する設備トラブルです。

主な原因としては、サーモミキシングの劣化、加圧システムの不具合、給湯器の能力不足などが考えられます。

しかし実際には複数の設備が関係していることも多く、原因特定が難しいケースもあります。

そのため、温度ブレが発生した場合は、一つの設備だけに原因を決めつけず、総合的に確認することが大切です。

また、高額な設備交換を行う場合は、本当にその設備が原因なのか慎重に判断する必要があります。

温度ブレは美容室設備の中でも特に難しいトラブルですが、給湯システム全体を理解することで原因を絞り込みやすくなります。

運営者プロフィール

この記事を書いた人

ネットサロンメイト運営者

大手美容機器メーカーに20年以上勤務し、多くの美容室・美容ディーラーの現場を経験。
シャンプーチェア・シャンプーユニット・給湯設備など、美容室の水廻り設備に長年携わってきた経験をもとに情報発信しています。

  • 美容機器メーカー勤務:20年以上
  • 美容器具・水廻り設備販売:15年以上
  • シャンプーチェア・シャンプーユニットの提案経験多数
  • 美容室オーナー・美容ディーラーと取引多数

温度ブレの原因を設備全体から理解したい方はこちら

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