シャンプーチェアは美容室設備の中でも高額な設備のひとつです。
しかし実際には、価格やデザインだけで選んでしまい、導入後に後悔するケースも少なくありません。
私は美容機器メーカー勤務時代、多くの美容室へシャンプーチェアやシャンプーユニットを提案してきました。
その中で感じたのは、シャンプーチェア選びで失敗する美容室には共通点があるということです。
シャンプーチェア選びは価格やデザインだけではありません。
店舗導線・シャンプー方式・電動か手動か・内装業者選び・電源計画まで含めて考える必要があります。
✔ シャンプーチェア選びで最も重要なのはスペースと導線
✔ バックシャンプーとサイドシャンプーは店舗に合わせて選ぶ
✔ 電動と手動は価格だけで判断しない
✔ 内装業者選びは工事代金だけで判断しない
✔ 電源計画・搬入経路も事前に確認する
シャンプーチェア購入で失敗する美容室の共通点
長年、美容室設備の提案をしてきた中で感じたのは、失敗する美容室には共通点があるということです。
それは、設備単体だけを見て判断してしまうことです。
特に開業時は予算との戦いになります。
少しでも工事費や設備費を抑えたい気持ちはよく分かります。
しかし、価格だけで判断すると後悔するケースが少なくありません。
失敗しやすい美容室の特徴
- 価格だけで選ぶ
- 店舗導線を考えていない
- スペースを確認していない
- シャンプー方式を理解していない
- 内装業者任せにしている
- 将来の運営を考えていない
シャンプーチェアは一度設置すると簡単には変更できません。
そのため、購入前の計画が非常に重要になります。
成功しているオーナーの特徴
- 設備と導線をセットで考える
- 将来の運営まで想定する
- デザインだけでなく使いやすさを重視する
- 内装業者の提案内容を比較する
- 価格だけで判断しない
成功しているオーナーほど、設備単体ではなく美容室全体で考えています。
どんなに良いシャンプーチェアでも、店舗に合っていなければ意味がありません。
私自身も提案する際は、まず店舗レイアウトや導線を確認し、その後に設備選定を行っていました。
シャンプーチェア選びで失敗しないためには、まず美容室全体を見ることが大切です。
失敗① スペースを考えずに選ぶ
シャンプーチェア購入で最も大きな失敗につながりやすいのが、スペースの問題です。
シャンプーチェアは設置できれば良いというものではありません。
お客様が移動し、美容師が施術し、スタッフ同士が行き来する導線まで考える必要があります。
特に小規模美容室では、わずかな寸法の違いが使いやすさに大きく影響します。
バックシャンプーは奥行きが必要
バックシャンプーは、シャンプーボールの後ろ側に立って施術します。
そのため、サイドシャンプーよりも奥行きスペースが必要になります。
店舗によっては設置自体はできても、実際に営業が始まると動きにくいというケースもあります。
バックシャンプーを選ぶ場合は、椅子のサイズだけでなく、施術者が後ろに立つスペースまで確認することが重要です。
サイドシャンプーは省スペース向き
サイドシャンプーは横から施術するため、比較的省スペースで設置しやすい方式です。
シャンプースペースが限られている美容室では、有力な選択肢になります。
特に個人美容室や小規模サロンでは、サイドシャンプーの方が導線を確保しやすいケースもあります。
さらに狭い場合は固定レッグレストも検討する
さらにスペースが厳しい場合は、レッグレスト固定タイプも検討した方が良いでしょう。
背もたれ連動タイプはお客様にとって快適ですが、レッグレストが前に出るためスペースを取ります。
一方、固定タイプは前方への張り出しが少なく、狭い店舗でも設置しやすい場合があります。
実際にあったスペースの失敗談
以前、シャンプースペースがあまり広くない美容室へ、レッグレストが大きく前に出るタイプを提案したことがあります。
設置自体はできましたが、実際に使い始めると通路が狭くなり、オーナーから厳しい指摘を受けました。
この経験から、シャンプーチェアは商品単体ではなく、店舗の広さ・通路・施術者の立ち位置まで含めて考える必要があると強く感じました。
失敗② バックシャンプーとサイドシャンプーを理解していない
シャンプーチェア選びでは、バックシャンプーとサイドシャンプーの違いを理解することも重要です。
見た目や流行だけで選ぶと失敗する可能性があります。
バックシャンプーのメリット
- お客様の首への負担が少ない
- 美容師の腰への負担が少ない
- 現在の主流スタイル
- ヘッドスパとの相性が良い
バックシャンプーは、お客様がほぼ座った状態に近い姿勢で施術を受けられるため、首への負担を抑えやすい特徴があります。
また、美容師側も無理な姿勢になりにくく、腰への負担を減らしやすいと感じます。
バックシャンプーの注意点
- 奥行きスペースが必要
- 施術経験が必要
- 店舗によっては導入しにくい
バックシャンプーは便利ですが、すべての美容室に向いているわけではありません。
特に、これまでサイドシャンプーしか経験していないスタッフが多い場合は注意が必要です。
交換要求になった事例
実際にバックシャンプーユニットを導入した美容室で、スタッフ全員がサイドシャンプー経験しかなかったケースがありました。
設備自体には問題がありませんでしたが、バックシャンプー技術を習得できず、結果として交換要求へ発展しました。
これは商品が悪かったのではなく、施術方法と設備が合っていなかったことが原因です。
設備選びでは、実際に施術できるかどうかまで考える必要があります。
失敗③ 電動と手動を価格だけで選ぶ
開業時によく相談されるのが、電動と手動のどちらを選ぶべきかという問題です。
結論から言うと、私自身は基本的に電動をおすすめしていました。
理由は、作業効率とお客様の快適性、美容師の負担軽減です。
ただし、手動が悪いわけではありません。
実際に手動が好きな美容師もいますし、長年手動を使っている美容室もあります。
重要なのは、価格だけで判断しないことです。
電動シャンプーチェアのメリット
- 背もたれ操作が簡単
- お客様の首位置を調整しやすい
- 美容師の負担が少ない
- 作業効率が高い
- 長く使うほど満足度が高い
電動はボタン操作で背もたれを調整できるため、施術がスムーズです。
特にお客様の首位置を細かく調整しやすく、苦しさを感じにくい姿勢へ導きやすい点は大きなメリットです。
手動シャンプーチェアのメリット
- 導入コストを抑えられる
- 構造がシンプル
- 手動に慣れている美容師には使いやすい
- 狭い店舗でも設置しやすい場合がある
手動は価格を抑えやすく、開業資金に余裕がない場合には選択肢になります。
また、独立前に勤めていた美容室で手動を使っていた場合、そのまま手動を選ぶ美容師もいます。
価格だけで手動を選ぶと後悔しやすい
手動が悪いわけではありませんが、価格だけで選ぶと後悔するケースがあります。
背もたれを倒す動作に手間がかかり、忙しい時ほど負担になります。
また、お客様の首位置が少しずれると苦しいと言われることもあり、ポジショニングが難しい場合があります。
実際によく聞いた声
価格重視で手動を選んだ美容室からは、「やっぱり電動にすれば良かった」という声を聞くことがありました。
特に多かったのは、背もたれ調整の手間です。
また、お客様の首の位置が少し違うだけで苦しいと言われるケースもありました。
電動は微調整しやすく、お客様も美容師も楽という評価が多かったです。
失敗④ 内装業者選びを軽視する
シャンプーチェア選びと同じくらい重要なのが、内装業者選びです。
美容室設備は、一般店舗とは違う専門知識が必要になります。
給排水・電源・導線・設備配置など、美容室ならではの注意点が多いからです。
内装工事は高額なので、少しでも安い業者を選びたくなる気持ちは理解できます。
しかし、工事代金だけで選ぶと後悔することがあります。
成功するオーナーと失敗するオーナーの違い
成功するオーナーと失敗するオーナーの違いは、施工代金だけで判断するかどうかです。
安さだけで妥協すると、導線が悪くなったり、設備配置に無理が出たりする可能性があります。
デザイナーのセンスや提案力を見極めるのも、オーナーの大切な仕事だと思います。
見るべきポイント
- 美容室工事の実績があるか
- 導線を考えた提案ができるか
- 設備配置を理解しているか
- 電源計画を理解しているか
- 将来の運営まで考えているか
工事費が安いことよりも、営業しやすい店舗を作れるかどうかの方が重要です。
失敗⑤ 電源計画を確認していない
意外と見落とされやすいのが電源計画です。
美容室では、ドライヤー・促進機・電動シャンプーチェアなど、消費電力の大きい機器を複数使用します。
一般住宅と同じ感覚で電源を考えると、開業後にトラブルが起きることがあります。
美容室では、基本的に1回路1コンセントで考えることが多いです。
美容室工事に詳しくない業者が施工すると、開業後にブレーカーが頻繁に落ちるというトラブルにつながる可能性があります。
電源計画は軽視できない
美容室ではドライヤーを複数台使うこともあり、電源計画は非常に重要です。
電動シャンプーチェアそのものよりも、店舗全体の電気容量や回路設計を確認しておくことが大切です。
内装業者が美容室工事に慣れているかどうかで、こうした部分の安心感は大きく変わります。
失敗⑥ 搬入経路を確認していない
シャンプーチェアは大型設備です。
購入前には必ず搬入経路を確認しましょう。
入口・通路幅・階段・エレベーターの有無によっては、搬入できない場合があります。
搬入できなければ追加費用が発生したり、最悪の場合は設置できないこともあります。
販売店や内装業者と事前に確認しておくことが重要です。
購入前チェックリスト
シャンプーチェア購入前には、最低でも以下を確認しておきましょう。
- 店舗寸法を確認したか
- バックシャンプーかサイドシャンプーか決めたか
- 電動か手動か決めたか
- レッグレストの動き方を確認したか
- スタッフが施術できる方式か確認したか
- 電源計画を確認したか
- 搬入経路を確認したか
- 内装業者と十分打ち合わせしたか
- 将来のスタッフ人数や運営方法を想定したか
- 価格だけで判断していないか
メーカー営業時代に私が確認していたこと
私がシャンプーチェアを提案する際に最も重視していたのは、店舗導線です。
どんなに良い設備でも、店舗に合っていなければ意味がありません。
そのため、まず店舗レイアウトを確認し、その上でバックかサイドか、電動か手動かを提案していました。
設備単体ではなく、美容室全体で考えることが重要です。
特に開業時は、内装業者・設備業者・オーナーがしっかり打ち合わせを行う必要があります。
ネットでシャンプーチェアを購入する場合の注意点
最近では、ネットでシャンプーチェアを購入する美容室も増えています。
ネット購入は価格を抑えやすい反面、実物を確認できないデメリットがあります。
そのため、写真だけで判断せず、サイズ・仕様・保証内容を必ず確認しましょう。
- 本体サイズ
- 最大リクライニング時の奥行き
- レッグレストの動き方
- 電源の有無
- 保証期間
- 搬入設置対応
- 返品条件
ショールームで実物を確認できれば理想ですが、ネット購入ではそれが難しい場合もあります。
だからこそ、購入前に仕様をしっかり確認することが重要です。
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まとめ|シャンプーチェアは設備単体ではなく美容室全体で考える
シャンプーチェア選びで失敗する原因の多くは、商品そのものではありません。
スペース・導線・シャンプー方式・内装業者選び・電源計画など、購入前の確認不足が原因になることが多いです。
- スペースを最優先で考える
- バックとサイドの違いを理解する
- 電動と手動を価格だけで選ばない
- 美容室工事に強い内装業者を選ぶ
- 電源計画と搬入経路を確認する
- ネット購入では仕様を細かく確認する
シャンプーチェアは長く使う設備です。
価格やデザインだけでなく、美容室全体の使いやすさを考えて選ぶことが、失敗しない最大のポイントです。


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