「新規のお客様は来るのに、なかなか2回目につながらない」
「集客にはお金をかけているのに、常に新規客を集め続けなければならない」
このような悩みを抱えている美容室もあると思います。
新規集客ができていること自体は大きな強みです。
ただし、新規のお客様が一度来店して終わってしまう状態が続くと、毎月また新しいお客様を集めなければなりません。
私は美容機器メーカーで20年以上営業し、多くの美容室オーナーと接してきました。
その中で感じるのは、「新規客を集めること」と「新規客を2回目へつなげること」は別の仕組みだということです。
✔ 新規客の期待と実際の体験が合っているか
✔ 初回価格だけが来店理由になっていないか
✔ 次回来店の理由を伝えているか
✔ 2回目の予約を取りやすいか
✔ 初回来店後に関係が切れていないか
この記事では、新規客は来ているのに2回目につながらない原因と、リピーターへつなげるために見直したいポイントを解説します。
新規客を集めることとリピーターを増やすことは別の問題
美容室の集客では、新規客数に目が向きやすくなります。
新規予約が増えれば、集客がうまくいっていると感じるのは自然です。
しかし、本当に確認したいのはその後です。
↓
初回来店
↓
2回目来店
↓
3回目・4回目
↓
固定客化
新規客を集める施策が成功していても、初回来店から2回目へつながっていなければ、リピーターは増えません。
つまり、
- 新規客が少ない → 集客の課題
- 新規客は来るが2回目が少ない → 初回来店後の課題
と分けて考える必要があります。
美容室オーナーと接してきて感じること
新規集客の相談では、「もっと新しいお客様を増やしたい」という話を聞くことがあります。
もちろん新規客は重要です。
ただ、すでに新規客が来ている美容室であれば、さらに広告費を増やす前に「そのお客様が2回目に来ているか」を確認することも大切だと思います。
新規客が2回目につながらない7つの原因
① 集客時の期待と実際の美容室にズレがある
新規のお客様は、来店前にホームページ、SNS、集客媒体などを見て美容室を選びます。
そこで受けた印象と、実際に来店した時の体験が大きく違うと、2回目につながりにくくなる可能性があります。
例えば、
- 落ち着いたサロンだと思ったら店内がかなり賑やかだった
- 短時間で終わると思ったら想定以上に時間がかかった
- 希望していた施術と得意分野が合っていなかった
などです。
集客では良く見せることだけでなく、実際の美容室と合った情報を発信することも重要です。
② 初回カウンセリングで期待値を合わせられていない
新規のお客様は、美容師に自分の髪質や過去の施術履歴をまだ理解してもらえていません。
美容師側も、そのお客様について初めて知る状態です。
そのため初回来店では、既存客以上にカウンセリングが重要になります。
お客様の希望を聞くだけでなく、
- できること
- 難しいこと
- 仕上がりのイメージ
- 必要な施術時間
- 料金
まで認識を合わせておくことが大切です。
美容師側では成功した施術でも、お客様の期待とズレていれば「思っていたのと違う」と感じられる可能性があります。
③ 新規向け価格だけが来店理由になっている
新規集客でクーポンや初回割引を使うこと自体は問題ではありません。
ただし、お客様の来店理由が「安かったから」だけの場合、2回目以降の価格になった時に別の美容室を探す可能性があります。
初回の割引を入口として使うのであれば、来店中に、
- 技術
- 相談しやすさ
- 居心地
- 自店ならではの得意分野
- 通い続けるメリット
など、価格以外の価値を感じてもらうことが重要です。
④ 初回来店で終わり、次回来店の理由を伝えていない
初回施術が終わった後に、
「またお待ちしています」
だけで終わっていないでしょうか。
初めて来店したお客様は、自分の髪の場合、次にいつ美容室へ行けばよいのか分からないことがあります。
例えば、
- 「このスタイルなら1か月半くらいで整えると扱いやすいですよ」
- 「次はこのあたりのカラーが気になってくる頃がおすすめです」
- 「今回はここまでなので、次回はこの部分を整えていきましょう」
と伝えることで、2回目の来店をイメージしやすくなります。
⑤ 2回目の予約方法が分かりにくい
「また行きたい」と思ってもらえても、予約方法が分かりにくければ後回しになることがあります。
例えば、
- 電話しなければ予約できない
- 営業時間内しか受け付けていない
- ホームページの予約ページが見つからない
- どの予約方法を使えばよいか分からない
といった状態です。
新規のお客様は常連客ほど美容室の予約方法に慣れていません。
会計時などに、次回の予約方法を一度案内しておくと分かりやすくなります。
⑥ 初回来店後に美容室との接点がなくなる
初回来店で次回予約を取らなかった場合、その日から次の予約まで美容室との接点がなくなることがあります。
すると、お客様が次に美容室へ行こうと思った時、再び他店も含めて探し直す可能性があります。
LINEなどでお客様との接点を持つ場合も、頻繁に営業メッセージを送る必要はありません。
大切なのは、必要なタイミングで美容室を思い出してもらえる状態を作ることです。
⑦ 初回だけ特別扱いになっている
新規のお客様を獲得したいあまり、初回だけサービスや対応を大きく変えている場合は注意したいところです。
2回目に来店した時に、
- 初回より対応が雑に感じる
- 待ち時間が増えた
- 説明が少なくなった
- 価格だけ大きく上がったように感じる
といった差があれば、「初回だけだった」と感じられる可能性があります。
初回来店時から、2回目以降も継続できるサービスや接客を基本にする方が自然です。
ホットペッパーなどの新規集客を悪者にしない
「新規ばかりでリピーターが増えない」というと、ホットペッパーなどの集客媒体が原因だと考えることがあります。
しかし、集客媒体は新しいお客様に美容室を知ってもらうための入口です。
問題は、新規集客を使うことそのものではありません。
来店してもらった後に、2回目へつなげる流れがあるかです。
↓
新規来店
↓
初回で満足してもらう
↓
次回来店の理由を伝える
↓
2回目を予約しやすくする
この流れまで含めて考えることが重要です。
ホットペッパーと自社予約の役割を整理したい方はこちら
→ ホットペッパー vs 自社予約新規客を2回目につなげる5つの改善方法
① 初回来店で「次も来る理由」を作る
2回目につなげるために、無理に次回予約を取る必要はありません。
まず大切なのは、お客様が「もう一度この美容室へ来る意味」を理解できることです。
例えば、今回だけで完成しない提案であれば、次回どうしていくのかまで説明します。
1回の施術ではなく、数か月先まで髪をどうしていくのかを提案できると、次回来店の理由が明確になります。
② 次回来店の時期を具体的に伝える
「また来てください」ではなく、
「次は6週間くらいが目安です」
というように具体的な時期を伝えます。
予約を取らなくても、お客様の頭の中に次回来店の予定を作ることができます。
③ その場で次回予約できる選択肢を用意する
予定が分かっているお客様であれば、会計時に次回予約を取る方法があります。
ただし、次回予約を強制する必要はありません。
「予定が分かっていれば押さえておきますか?」程度の案内でも十分です。
次回予約がなかなか取れない方はこちら
→ 次回予約が取れない美容室へ|断られない仕組みの作り方④ 帰宅後でも簡単に予約できるようにする
初回来店時には次の予定が分からないお客様もいます。
その場合は、帰宅後にスマートフォンから簡単に予約できる状態を用意しておきます。
Web予約、LINEから予約ページへの導線など、自店に合った方法を選びます。
重要なのは、次に予約したいと思った時に迷わせないことです。
⑤ 2回目来店時に初回の内容を活かす
2回目に来店してくれたお客様に、初回の内容を覚えていることは大きな安心につながります。
例えば、
- 前回の仕上がりはどうだったか
- その後のお手入れはしやすかったか
- カラーの持ちはどうだったか
- 前回話していた悩みはどうなったか
などを確認します。
これによって、初回と2回目が別々の施術ではなく「続き」になります。
この積み重ねが、その後の固定客化につながります。
2回目につながった後は「固定客化」の段階へ進む
ここまでの記事は、初回来店から2回目につなげることを中心に解説してきました。
しかし2回目に来店してくれたからといって、まだ安心はできません。
3回目、4回目と継続して来店してもらうには、さらに関係を作っていく必要があります。
つまり、
新規客 → 2回目
次の段階
2回目 → 3回目 → 固定客
と分けて考えると分かりやすくなります。
2回目は来るのに固定客にならない場合はこちら
→ 美容室でリピーターが定着しない理由を見る「新規をもっと集める」前に確認したい数字
新規客は来ているのにリピーターが増えない場合、さらに新規集客を増やす前に一度確認したいことがあります。
- 新規客は月に何人来ているか
- そのうち2回目に来店した人は何人か
- どの集客経路から来た新規客が再来店しているか
- メニューによって再来店に差があるか
細かな分析が難しければ、まずは「新規客のうち何人が2回目に来ているか」だけでも構いません。
新規集客数だけを見ていると、2回目につながっていない問題に気づきにくくなるからです。
予約システムは「2回目に来たい人」を支える仕組み
予約システムを導入すれば、新規客が自動的にリピーターになるわけではありません。
2回目につながる基本は、初回来店時の満足度や「また来たい」と感じてもらえることです。
予約システムができるのは、その気持ちを持ったお客様が再予約しやすくすることです。
例えば、
- 空き時間を確認できる
- 営業時間外でも予約できる
- スマートフォンから予約できる
- 予約確認を受け取れる
といった仕組みです。
「また来たい」を作るのは美容室、予約しやすくするのが予約の仕組みと考えると分かりやすいでしょう。
新規客が2回目につながらない時のチェックリスト
□ 集客時に伝えている内容と実際の美容室が合っている
□ 初回カウンセリングで期待値を合わせている
□ 初回価格以外の価値を感じてもらえている
□ 次回来店の理由を伝えている
□ 次回来店の目安時期を伝えている
□ その場で次回予約できる
□ 帰宅後でも簡単に予約できる
□ 2回目来店時に初回の内容を活かしている
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは、初回来店から次の予約までのどこでお客様との流れが切れているのかを確認してみてください。
メーカー営業20年以上の経験から
美容室オーナーと話していると、新規集客は数字として分かりやすいため、どうしても注目されやすいと感じます。
一方で、一度来店したお客様がその後どうなったかは、意外と見えにくい部分です。
新規客を増やすことは重要です。
ただ、そのお客様が2回目、3回目と来店してくれれば、毎回新しいお客様だけを探し続ける必要は少なくなります。
新規集客と同じくらい、来店してくれたお客様を大切にする仕組みも考えてほしいと思います。
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まとめ|新規客を増やすだけでなく「2回目」を見る
新規客は来ているのにリピーターが増えない場合、さらに集客を増やす前に、初回来店から2回目までの流れを確認してみましょう。
重要なのは、
- 新規客の期待と実際の体験を合わせる
- 初回価格以外の価値を伝える
- 次回来店の理由を作る
- 次回来店の時期を伝える
- 再予約しやすい環境を作る
という点です。
新規客を集めることと、リピーターを増やすことは別の仕組みです。
まずは「今月何人新規客が来たか」だけでなく、「そのうち何人が2回目に来たか」を見ることから始めてみてください。


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