美容室シャンプー設備でよくある故障とは?メーカー営業20年の経験から解説

美容室のシャンプー設備は毎日何十回、何百回と使用される設備です。

そのため、長年使い続けていると様々な不具合が発生します。

私は美容機器メーカー営業として20年以上、多くの美容室の設備提案やメンテナンスに関わってきました。

給湯器停止や温度ブレなど大きなトラブルも経験しましたが、実際に現場で最も多かったのはもっと身近な故障です。

シャワーホースの破損、コックの異音や水漏れ、サーモミキシングの不具合など、小さな故障の積み重ねが営業に影響するケースは少なくありません。

この記事では、メーカー営業20年の経験から、美容室でよくあるシャンプー設備の故障と対処法を解説します。

この記事でわかること
  • シャンプー設備で多い故障
  • シャワーホース交換の目安
  • コックやサーモミキシングの不具合
  • メンテナンス費用の考え方
  • 設備を長持ちさせるコツ

シャワーホースの劣化と破損

私が現場で最も多く見てきた故障の一つがシャワーホースの劣化です。

シャワーホースは消耗品です。

美容室によって寿命は大きく異なります。

比較的使用頻度の少ない美容室では10年以上使われることもあります。

一方で来店客数の多い美容室では、1〜2年程度で交換が必要になるケースもありました。

特に傷みやすいのがシャワーヘッドとホースの接続部分です。

美容師さんはシャンプー中にシャワーヘッドを操作しやすくするため、根元部分を折り曲げながら使用することがあります。

その結果、ホースの根元が劣化し、ひび割れや破損につながります。

また、長年使用するとホース内部に水垢などが付着し、お湯の通り道が狭くなることがあります。

その結果、水圧が低下し、シャンプーがしづらくなるケースもあります。

シャワーホース交換費用の目安

項目 費用目安
シャワーホース本体 約10,000円
業者依頼時の総額 約25,000円

交換作業そのものは慣れれば難しくありません。

しかし多くの美容室ではメンテナンス業者へ依頼するため、出張費や作業代が加算されます。

ホース交換だけでも2万円を超えることは珍しくありません。

水漏れや水圧低下を感じたら、早めの交換をおすすめします。

コックの異音や水漏れ

次に多かったのがコックの不具合です。

長年使用していると、コックを開け閉めする際に「キュキュ」という異音が出るようになります。

さらに症状が進行すると、コック周辺からお湯や水が漏れることもあります。

原因として多いのがスピンドルの摩耗です。

私の経験では、5〜7年程度で症状が出始めるケースが多かった印象です。

ただし、こちらも使用頻度によって大きく変わります。

スピンドル交換で直るケースもある

私がメーカー営業をしていた頃は、スピンドル交換による修理を行うこともありました。

スピンドルを交換することで異音や水漏れが改善するケースは少なくありません。

ただし、スピンドル交換は意外と手間がかかる作業です。

そのため営業担当者によっては、サーモミキシング本体ごとの交換を提案するケースもありました。

もちろん本体交換をすれば設備は新しくなります。

しかし私は、部品交換で直ると判断した場合は、できるだけ修理を提案していました。

ただし現在はメーカーや機種によって対応方針が異なる可能性があります。

最近では本体交換を提案されたという話を耳にすることもあるため、詳しくはメーカーやメンテナンス業者へ確認することをおすすめします。

サーモミキシングの故障

シャンプー設備の水廻りトラブルとして、サーモミキシングの不具合も比較的多く見てきました。

サーモミキシングは、お湯と水を混合し、設定した温度に調整する設備です。

不具合が発生すると、温度ブレが起こりやすくなります。

急にぬるくなったり、温度が安定しなくなったりする場合は注意が必要です。

私の経験では、サーモミキシングの寿命は7〜8年程度が一つの目安でした。

ただし、温度ブレの原因が必ずサーモミキシングとは限りません。

給湯器や加圧システムなど、他の設備が関係しているケースもあります。

温度ブレが発生した場合は、一つの設備だけで判断せず、給湯システム全体を確認することが大切です。

サーモミキシングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

古い設備は思わぬトラブルを招くこともある

これは私自身の失敗談です。

以前、サーモミキシングの交換を依頼された際、かなり古いシャンプー設備の美容室を担当したことがありました。

工事費を少しでも抑えられればと思い、自分で交換作業を行うことにしました。

ところが、止水栓が長年の劣化で弱っていたのです。

作業中に止水栓が折れてしまい、高温のお湯が勢いよく噴き出しました。

現場は一時パニック状態です。

幸い、オーナーが知り合いの水道工事業者をすぐに呼んでくださり、大きな被害にはなりませんでした。

今振り返ると、本来は水道工事の専門業者へ依頼すべき作業でした。

少しでもお客様の負担を減らしたいという気持ちから行ったことでしたが、結果的にはご迷惑をおかけしてしまいました。

この経験から、専門外の工事は無理をせず専門業者へ依頼することの大切さを学びました。

メーカー営業20年の本音

メーカー営業20年の経験から

給湯器停止や温度ブレなど、大きなトラブルは今でも記憶に残っています。

しかし実際に現場で圧倒的に多かったのは、ホース交換やコックの修理といった日常的なメンテナンスでした。

設備は突然壊れるように見えて、実はその前から小さな異変が出ていることがほとんどです。

ホースのひび割れ、水圧低下、コックの異音、水漏れなど、些細な変化を見逃さないことが大切です。

早めのメンテナンスは結果的に修理費を抑え、設備を長持ちさせることにつながります。

まとめ

美容室のシャンプー設備で多い故障は、シャワーホースの劣化、コックの不具合、サーモミキシングの温度ブレなどです。

どれも突然発生するように見えますが、多くの場合は事前に異音や水漏れなどのサインが出ています。

小さな異変を放置せず、早めに点検やメンテナンスを行うことで、大きなトラブルを防ぐことができます。

シャンプー設備を長く快適に使うためにも、定期的なチェックを心掛けましょう。

運営者プロフィール

この記事を書いた人

ネットサロンメイト運営者

大手美容機器メーカーに20年以上勤務し、多くの美容室・美容ディーラーの現場を経験。
シャンプーチェア・シャンプーユニット・給湯設備など、美容室の水廻り設備に長年携わってきた経験をもとに情報発信しています。

  • 美容機器メーカー勤務:20年以上
  • 美容器具・水廻り設備販売:15年以上
  • シャンプーチェア・シャンプーユニットの提案経験多数
  • 美容室オーナー・美容ディーラーと取引多数

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