美容室のシャンプー設備工事で失敗しないポイント|給排水・給湯設計の基礎知識

美容室を開業する際、多くのオーナーがデザインや内装の雰囲気に目を向けます。

もちろんそれも重要ですが、実際に営業を始めてから問題になりやすいのはシャンプー設備です。

シャンプー設備は完成後のやり直しが難しく、給排水や給湯設計に問題があると営業に大きな影響を与えます。

私は美容機器メーカー営業として20年以上、多くの美容室開業や改装工事に携わってきました。

その経験から言えるのは、シャンプー設備工事は美容室の土台となる重要な工事だということです。

この記事では、美容室のシャンプー設備工事で失敗しないために知っておきたいポイントを解説します。

この記事でわかること
  • シャンプー設備工事で重要なポイント
  • 給排水工事を軽視してはいけない理由
  • 給湯設計の重要性
  • ボイラー室とシャンプーブースの関係
  • バックアップ機能の考え方

シャンプー設備工事は美容室の土台になる

美容室のシャンプー設備は、単にシャンプー台を設置すれば完成するものではありません。

シャンプーボール、シャンプーチェア、給水設備、給湯設備、排水設備など、さまざまな設備が連携して初めて機能します。

特に給排水や給湯設備は壁や床の内部に施工されるため、営業開始後に変更することが簡単ではありません。

そのため、開業前の設計段階で十分な検討を行うことが大切です。

実際に私が見てきた中でも、シャンプー設備の設計不足によって後から大きな工事が必要になったケースがありました。

美容室のシャンプー設備工事は、店舗の見た目以上に重要な工事だと考えています。

給排水工事を軽視してはいけない

シャンプー施術では大量のお湯を使用します。

そのため、給湯設備だけでなく排水設備も非常に重要です。

開業時には内装費用を抑えたいと考えるオーナーも少なくありません。

しかし、給排水工事は安さだけで判断してはいけない部分です。

工事品質が低い場合、水漏れや排水不良などのトラブルにつながる可能性があります。

また、シャンプー設備の移設ややり直し工事は大きな費用が発生します。

シャンプー設備工事では、見えない部分ほど重要だと考えるべきでしょう。

給湯設計を理解している業者を選ぶ

シャンプー設備工事で見落とされがちなのが給湯設計です。

美容室では家庭とは異なり、複数のシャンプー台で同時にお湯を使用することがあります。

そのため、シャンプー面数や同時使用を考慮した給湯設計が必要になります。

例えば、シャンプー面が増えれば必要な給湯能力も大きくなります。

給湯能力が不足すると、お湯の温度が安定しなかったり、水圧が低下したりする原因になります。

また、加圧システムが必要な規模にも関わらず導入を検討していなければ、営業開始後に不満やトラブルが発生する可能性があります。

シャンプー設備工事では、単純に給湯器を設置するだけでなく、美容室の規模や営業スタイルに合わせた給湯設計が重要です。

ボイラー室とシャンプーブースは近い方が良い

美容室の設計で意外と重要なのが、ボイラー室とシャンプーブースの位置関係です。

基本的には、ボイラー室とシャンプーブースは近い方が理想です。

なぜなら、距離が離れるほど配管が長くなり、工事費用が高くなるためです。

給湯管や給水管だけでなく、施工費や材料費も増加します。

さらに、循環式の加圧システムを導入する場合は、送り配管と戻り配管の両方が必要になります。

そのため、ボイラー室とシャンプーブースの距離が長いほど工事費への影響も大きくなります。

シャンプーブースのレイアウトを考える際は、デザインだけでなく設備配置も考慮することが大切です。

メーカー営業20年の経験から

シャンプーブースとボイラー室が近い美容室は、工事費を抑えやすく、設備トラブル時のメンテナンスもしやすい傾向があります。

将来のメンテナンスも考えておく

美容室の設備は、いつか必ずメンテナンスや修理が必要になります。

特に給湯器や加圧システムは消耗品ではありませんが、長年使用すれば故障する可能性があります。

その際、設備の配置や点検スペースが十分に確保されていないと、修理や交換作業が大変になることがあります。

開業時は目の前の工事費用だけに目が向きがちですが、将来の保守や交換まで考えた設計が理想です。

バックアップ機能を考えて設計する

私がシャンプー設備工事で特に重要だと考えているのが、バックアップ機能です。

開業時は設備を導入することに意識が向きがちですが、本当に大切なのは故障した時にどう対応するかという視点です。

例えば給湯器を1台だけ設置している場合、その給湯器が故障するとシャンプー施術ができなくなる可能性があります。

お湯が出なければ、美容室は営業を続けることができません。

そのため、規模によっては給湯器を複数台設置し、万が一故障した場合でも営業を継続できるような設計を検討することがあります。

実際の現場では、給湯器が故障した際にバルブを切り替え、残った給湯器で最低限の営業を続けるという考え方もあります。

もちろん通常時より使えるシャンプー面数は減ります。

しかし、営業停止を避けられる可能性があります。

シャンプー設備工事では、設備能力だけでなく「故障した時にどう営業を続けるか」まで考えることが重要です。

メーカー営業20年の本音

メーカー営業20年の経験から

美容室オーナーの多くは、給湯システムや給排水設備について詳しくありません。

それは当然のことであり、専門家である必要もありません。

しかし、最低限の知識を持つことは大切です。

実際に私が見てきた中でも、設備の重要性を理解しているオーナーほど、トラブル発生時の対応が早く、問題解決もスムーズでした。

逆に、設備を業者任せにし過ぎると、何か問題が起きた時に原因も分からず、営業へ大きな影響を与えることがあります。

シャンプー設備は普段目立つ設備ではありません。

しかし、お客様満足度や営業継続を支える美容室の重要なインフラです。

私は開業前に、給排水・給湯・バックアップ機能の考え方だけでも理解しておくことをおすすめします。

まとめ

美容室のシャンプー設備工事は、見た目以上に重要な工事です。

特に給排水工事や給湯設計は、営業開始後に簡単に変更できるものではありません。

また、ボイラー室とシャンプーブースの距離によって工事費や将来のメンテナンス性にも大きな差が生まれます。

さらに、給湯器や加圧システムのバックアップ機能を考慮しておくことで、万が一の故障時にも営業を継続しやすくなります。

シャンプー設備工事は美容室の土台です。

デザインだけでなく、見えない設備部分にも目を向けて計画することが大切です。

運営者プロフィール

この記事を書いた人

ネットサロンメイト運営者

大手美容機器メーカーに20年以上勤務し、多くの美容室・美容ディーラーの現場を経験。
シャンプーチェア・シャンプーユニット・給湯設備など、美容室の水廻り設備に長年携わってきた経験をもとに情報発信しています。

  • 美容機器メーカー勤務:20年以上
  • 美容器具・水廻り設備販売:15年以上
  • シャンプーチェア・シャンプーユニットの提案経験多数
  • 美容室オーナー・美容ディーラーと取引多数

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