現在の美容室ではバックシャンプーが主流になっています。
新規オープンや改装の際も、バックシャンプーユニットを検討する美容室が非常に増えました。
しかし、バックシャンプーが絶対に優れているというわけではありません。
実際にはサイドシャンプーにもメリットがあり、美容室の広さやコンセプトによって最適な設備は変わります。
私は美容機器メーカー勤務時代、多くの美容室へシャンプー設備を提案してきました。
その経験から感じるのは、重要なのは流行ではなく店舗に合った設備を選ぶことです。
この記事では、バックシャンプーが主流になった理由と、サイドシャンプーとの違いについて解説します。
✔ ヘッドスパとの相性が非常に良い
✔ サイドシャンプーにも根強いメリットがある
✔ 省スペースならサイドシャンプーが向く場合もある
✔ 優劣ではなく店舗に合った設備選びが重要
バックシャンプーとは?
バックシャンプーとは、シャンプーボールの後ろ側に美容師が立ち、お客様の後方から施術するシャンプー方式です。
現在では多くの美容室で採用されており、特にヘッドスパを重視するサロンでは定番となっています。
一方、サイドシャンプーはお客様の横に立って施術する方式です。
以前はサイドシャンプーが主流でしたが、現在はバックシャンプーを採用する美容室が増えています。
ただし、サイドシャンプーがなくなったわけではありません。
今でも多くの美容室で活躍しており、サイドシャンプーならではの魅力もあります。
バックシャンプーが主流になった理由
私がメーカー営業をしていた頃も、徐々にバックシャンプーを導入する美容室が増えていきました。
その理由はひとつではありません。
ヘッドスパ需要の拡大
大きな理由のひとつがヘッドスパ需要です。
バックシャンプーは後ろから自然な姿勢で施術できるため、頭皮マッサージとの相性が抜群です。
力を入れやすく、長時間の施術でも美容師の負担が少ないため、本格的なヘッドスパメニューを提供しやすくなりました。
実際にヘッドスパは客単価アップにもつながるため、多くの美容室がバックシャンプーを採用する理由になっています。
デザイナーズサロンの影響
都心部の大型サロンでは、バックシャンプーエリアを複数台並べるレイアウトが増えていきました。
高級感やリラックス空間を演出しやすく、サロンイメージ作りにも貢献します。
そうした流れが全国へ広がり、バックシャンプーが主流になった側面もあります。
お客様のリラックス需要
美容室に求められるものは、単なるカットやカラーだけではありません。
リラックスできる時間を求めるお客様も増えています。
バックシャンプーは施術中の圧迫感が少なく、ゆったりした時間を提供しやすいことも支持される理由のひとつです。
バックシャンプーをおすすめする理由
私自身、メーカー営業時代にはバックシャンプーをおすすめすることが多くありました。
もちろん店舗の広さやオーナーの考え方によって提案は変えていましたが、スペースに余裕がある美容室であればバックシャンプーを提案するケースが多かったです。
その理由は、お客様と美容師の双方にメリットがあるからです。
首への負担が少ない
バックシャンプー最大のメリットは、お客様の首への負担を軽減しやすいことです。
従来のサイドシャンプーでは、お客様はほぼ寝た状態に近い姿勢になります。
短時間のシャンプーであれば問題ありませんが、カラー後の乳化やロングヘアのシャンプーなど、時間が長くなると首への負担を感じる方もいます。
一方、バックシャンプーは完全に寝るというより、シャンプーボール側にもたれかかるような姿勢になります。
そのため首が不自然に反りにくく、長時間の施術でも比較的楽な姿勢を維持できます。
特に年齢を重ねたお客様や首に不安を抱えている方には好評な印象がありました。
現場で感じたこと
首の負担については個人差があります。
完全に寝た状態の方が楽だと感じるお客様もいます。
しかしカラー後の乳化や長時間の施術では、バックシャンプーの方が楽だという声を聞くことが多かった印象です。
腰への負担が大幅に軽減される
バックシャンプーのメリットは、お客様だけではありません。
実は美容師側にも大きなメリットがあります。
サイドシャンプーは横から施術するため、どうしても前屈みになりやすく、腰へ負担がかかります。
1回のシャンプーでは大きな差を感じなくても、何年も毎日繰り返すと身体への負担は無視できません。
一方、バックシャンプーは後ろから自然な姿勢で施術できます。
無理な前屈み姿勢になりにくく、腰への負担を大きく軽減できます。
実際によく聞いた声
バックシャンプーへ切り替えた美容室からは、「腰がかなり楽になった」という声を何度も聞きました。
特に長年サイドシャンプーを経験してきた美容師ほど、その違いを強く感じていたように思います。
ヘッドスパとの相性が抜群
バックシャンプーが普及した大きな理由のひとつがヘッドスパです。
バックシャンプーは真後ろから施術できるため、頭皮マッサージとの相性が非常に良いのです。
腕や肩に余計な力を入れず、自然な姿勢で施術できます。
そのため長時間のヘッドスパでも美容師の負担が少なく、お客様にも快適な時間を提供できます。
現在ではヘッドスパを重要メニューとして位置付けている美容室も多く、バックシャンプー導入の大きな理由になっています。
リラックス空間を演出しやすい
バックシャンプーは施術そのものだけでなく、空間演出の面でも優れています。
照明を落としたシャンプーブースや半個室空間との相性が良く、お客様に特別感を提供できます。
美容室が単なる髪を切る場所から、癒しやリラクゼーションを提供する場所へ変化する中で、バックシャンプーは非常に相性の良い設備だと感じます。
客単価アップにもつながる
バックシャンプーは単にシャンプーをする設備ではありません。
ヘッドスパや頭皮ケアメニューとの組み合わせによって、客単価アップにもつながります。
実際にバックシャンプー導入後、ヘッドスパメニューを強化する美容室も多くありました。
単なる設備投資ではなく、将来的な売上向上につながる可能性もあるのがバックシャンプーの魅力です。
サイドシャンプーにも大きなメリットがある
ここまでバックシャンプーのメリットを紹介してきましたが、だからといってサイドシャンプーが劣っているわけではありません。
実際には現在でもサイドシャンプーを採用している美容室は数多く存在します。
私自身もメーカー営業時代、店舗によってはサイドシャンプーを提案することがありました。
重要なのは、どちらが優れているかではなく、自分の美容室に合っているかどうかです。
省スペースで導入しやすい
サイドシャンプー最大のメリットは、省スペースで設置しやすいことです。
バックシャンプーは美容師が後ろに立って施術するため、どうしても奥行きが必要になります。
一方、サイドシャンプーは横から施術するため、限られたスペースでも導入しやすい特徴があります。
特に個人美容室や小規模サロンでは、店舗面積の問題からサイドシャンプーが有力な選択肢になることも少なくありません。
無理にバックシャンプーを導入して導線が悪くなるのであれば、サイドシャンプーの方が良いケースもあります。
しっかり洗われている感覚がある
意外と知られていませんが、お客様によってはサイドシャンプーを好む方もいます。
その理由のひとつが「しっかり洗われている感覚」です。
サイドシャンプーは横から施術するため、美容師が力を入れやすい特徴があります。
そのため、お客様によってはバックシャンプーよりも洗ってもらった満足感を得やすい場合があります。
現場で感じたこと
実際に美容室オーナーや美容師と話していると、「サイドシャンプーの方がしっかり洗える」という声を聞くことがありました。
また、お客様の中にも「サイドシャンプーの方が好き」という方は一定数存在します。
バックシャンプーが主流になった現在でも、この感覚は根強く残っている印象です。
長年使い慣れている美容師も多い
現在はバックシャンプーが主流ですが、長年サイドシャンプーで施術してきた美容師も少なくありません。
そのため、サイドシャンプーの方が施術しやすいと感じる美容師もいます。
設備選びでは、オーナーの考えだけでなく、実際に施術するスタッフの意見も重要です。
特に既存店の改装では、スタッフ全員がバックシャンプーに対応できるかも確認した方が良いでしょう。
導入コストを抑えやすい場合もある
設備内容によって異なりますが、サイドシャンプーは比較的シンプルな構成の商品も多くあります。
そのため、導入コストを抑えやすいケースもあります。
開業時は設備投資だけでなく、内装工事や材料費など多くの費用が必要になります。
そのため、店舗規模や予算によってはサイドシャンプーを選ぶことも十分合理的な判断です。
バックシャンプーが向いている美容室
私が営業時代にバックシャンプーをおすすめしていたのは、次のような美容室です。
- シャンプースペースに余裕がある
- ヘッドスパを強化したい
- リラックス空間を重視している
- 客単価アップを目指している
- 長時間施術が多い
こうした美容室では、バックシャンプーのメリットを活かしやすいと感じていました。
特にヘッドスパを重視するサロンでは、バックシャンプーとの相性は非常に良いと思います。
バックシャンプーをおすすめしないケース
ここまでバックシャンプーのメリットを紹介してきましたが、すべての美容室におすすめできるわけではありません。
私はメーカー営業時代、バックシャンプーを提案することも多くありましたが、無理におすすめすることはありませんでした。
なぜなら、美容室によって条件がまったく違うからです。
シャンプースペースが狭い美容室
バックシャンプーは美容師が後ろに立って施術するため、どうしても奥行きが必要になります。
そのため、小規模美容室や限られたスペースで営業する美容室では導入が難しい場合があります。
無理にバックシャンプーを導入すると、通路が狭くなったり、スタッフの動線が悪くなったりする可能性があります。
そうした場合は、サイドシャンプーやコンパクトな設備を選んだ方が結果的に使いやすいこともあります。
バックシャンプー施術に不慣れなスタッフが多い場合
現在ではバックシャンプーが主流になっていますが、以前はサイドシャンプーが中心でした。
そのため、昔はバックシャンプー施術に慣れていない美容師も少なくありませんでした。
実際にあった導入トラブル
バックシャンプーユニットを導入したものの、スタッフ全員がサイドシャンプー経験しかなく、バックシャンプー技術を習得できなかったケースがありました。
設備には問題がありませんでしたが、結果として交換要求へ発展しました。
設備選びでは商品の性能だけでなく、実際に使うスタッフが対応できるかも重要だと感じた出来事でした。
最近ではこうしたケースは少ないと思いますが、既存店の改装ではスタッフの経験も考慮した方が良いでしょう。
私が営業時代に提案していた考え方
私は設備営業時代、バックシャンプーが良い、サイドシャンプーが悪いという提案はしていませんでした。
最も重視していたのは店舗との相性です。
シャンプースペースが確保できる店舗であればバックシャンプーを提案することが多くありました。
一方で、スペースが限られている美容室ではサイドシャンプーを提案することもありました。
設備選びで重要なのは、流行や見た目ではありません。
店舗の広さ、スタッフの施術スタイル、お客様の層などを総合的に考えることが大切です。
また、オーナーによって考え方も違います。
私は提案はしますが、最終的に決めるのはオーナー自身だと考えていました。
設備は長く使うものです。
だからこそ、しっかり考えて納得した上で選ぶことが重要だと思います。
バックシャンプーとサイドシャンプーはどちらを選ぶべき?
結論として、どちらが優れているとは一概に言えません。
バックシャンプーには首や腰への負担軽減、ヘッドスパとの相性、リラックス空間の演出など多くのメリットがあります。
一方で、サイドシャンプーには省スペース性やしっかり洗われている感覚など、現在でも支持される理由があります。
重要なのは、店舗に合った設備を選ぶことです。
- ヘッドスパを強化したい → バックシャンプー向き
- リラックス空間を重視したい → バックシャンプー向き
- スペースが限られている → サイドシャンプー向き
- しっかりした洗浄感を重視したい → サイドシャンプー向き
設備選びでは優劣ではなく相性を考えることが大切です。
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まとめ|大切なのは店舗に合った設備を選ぶこと
バックシャンプーは現在の美容室で主流となっているシャンプー方式です。
首や腰への負担が少なく、ヘッドスパとの相性も良いため、多くの美容室で採用されています。
しかし、サイドシャンプーにも省スペース性や洗浄感などのメリットがあります。
どちらが優れているかではなく、自分の美容室に合っているかどうかが重要です。
設備選びで迷った場合は、店舗の広さ、施術スタイル、お客様層を考えながら判断してみてください。


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