美容室のシャンプー設備には、大きく分けてサイドシャンプーとバックシャンプーがあります。
バックシャンプーは、お客様の後ろ側から美容師が施術するシャンプー方式です。
近年はバックシャンプーを採用する美容室も増えており、今風のサロンやリラクゼーションを重視する美容室でよく見られます。
私は美容機器メーカー営業として20年以上、多くの美容室の開業や改装に携わってきました。
この記事では、バックシャンプーの特徴やメリット・デメリット、向いている美容室について解説します。
- バックシャンプーとは何か
- バックシャンプーのメリット
- バックシャンプーのデメリット
- サイドシャンプーとの考え方の違い
- バックシャンプーが向いている美容室
バックシャンプーとは?
バックシャンプーとは、美容師がお客様の後ろ側からシャンプーを行う方式です。
サイドシャンプーがお客様の横から施術するのに対し、バックシャンプーはお客様の後方から施術します。
基本的にはシャンプーボールと椅子が一体になったシャンプーユニットで行うことが多く、座ってもたれるタイプからフルフラットに近いタイプまで、さまざまな種類があります。
また、自立型シャンプーボールとシャンプーチェアを組み合わせてバックシャンプーを行うケースもあります。
バックシャンプーは、単に髪を洗うだけでなく、お客様にリラックスしていただくためのシャンプー方式として広がってきました。
バックシャンプーのメリット
リラックスしやすい
バックシャンプーの大きなメリットは、お客様がリラックスしやすいことです。
後ろから施術するため、お客様は体を預けるような姿勢でシャンプーを受けられます。
美容室でのシャンプーを、単なる洗髪ではなく癒しの時間として提供しやすいのがバックシャンプーの特徴です。
頭皮マッサージとの相性が良い
バックシャンプーは、頭皮マッサージやヘッドスパとの相性が良いシャンプー方式です。
サイドシャンプーのように力を入れてしっかり洗うというより、マッサージをするような感覚でシャンプーを行いやすい特徴があります。
頭皮マッサージを取り入れることで、お客様に癒しやリラクゼーションを感じていただきやすくなります。
美容師の腰への負担が少ない
バックシャンプーは美容師側の身体への負担も軽減しやすい方式です。
サイドシャンプーは中腰姿勢になりやすく、腰への負担が大きくなることがあります。
一方、バックシャンプーは施術姿勢を取りやすく、スタッフの身体への負担を抑えやすい点もメリットです。
バックシャンプーのデメリット
サイドシャンプーほど力を入れにくい
バックシャンプーはリラクゼーション性に優れていますが、サイドシャンプーのように力を入れてしっかり洗う感覚は出しにくい面があります。
後ろから施術するため、サイドシャンプーに慣れている美容師にとっては、最初は物足りなさを感じることもあります。
お客様側も、サイドシャンプーに慣れている場合は「しっかり洗えているのかな」と感じることがあるかもしれません。
もちろんバックシャンプーでも十分な洗浄は可能ですが、施術の感覚には違いがあります。
水圧を強くしにくい
バックシャンプーでは、水圧を強くしにくい場合があります。
水圧が強すぎると、お客様の顔に水飛沫がかかりやすいためです。
そのため、バックシャンプーでは設備側で水圧を抑えているケースもあります。
サイドシャンプーのようなしっかりした水圧に慣れている美容師の中には、物足りなさを感じる方もいます。
実際に、より強い水圧を求めてシャワーヘッドを交換するケースもありますが、バックシャンプーの構造上、限界がある点は理解しておく必要があります。
バックシャンプーが向いている美容室
バックシャンプーは、以下のような美容室に向いています。
- リラクゼーションを重視したい美容室
- ヘッドスパや頭皮マッサージを取り入れたい美容室
- 今風でおしゃれなサロンづくりをしたい美容室
- 若い客層を意識した美容室
- スタッフの腰への負担を減らしたい美容室
特にヘッドスパやリラクゼーションメニューを強化したい美容室では、バックシャンプーは有力な選択肢になります。
疲れているお客様に癒しを提供するという意味でも、バックシャンプーは時代に合ったシャンプー方式だと感じます。
YUMEシャンプーはバックシャンプーの憧れ
バックシャンプーと聞くと、タカラベルモントのYUMEシャンプーを思い浮かべる美容師さんも多いかもしれません。
YUMEシャンプーはフルフラットに近い姿勢で施術でき、特別感やリラクゼーション性の高いシャンプー設備として知られています。
美容師さんにとって憧れの設備と言える存在ですが、価格も高く、導入には十分な予算が必要です。
一方で、現在はYUMEシャンプー以外にもリラクゼーションを意識したバックシャンプー設備があります。
最初から高額設備にこだわるのではなく、美容室の規模やコンセプト、予算に合わせて選ぶことが大切です。
メーカー営業20年の本音
メーカー営業時代、今風のサロンを作る場合にはバックシャンプーを提案することも多くありました。
ただし、バックシャンプーがサイドシャンプーより必ず優れているというわけではありません。
サイドシャンプーにはしっかり洗える良さがあり、バックシャンプーには癒しやリラクゼーションを演出しやすい良さがあります。
大切なのは、どちらが新しいかではなく、自分の美容室でどのような価値をお客様に提供したいかです。
癒しやヘッドスパを重視したい美容室であれば、バックシャンプーは非常に相性の良いシャンプー方式だと思います。
まとめ
バックシャンプーは、美容師がお客様の後ろ側から施術するシャンプー方式です。
リラックスしやすく、頭皮マッサージやヘッドスパとの相性が良いため、癒しを提供したい美容室に向いています。
一方で、サイドシャンプーほど力を入れにくく、水圧を強くしにくいという特徴もあります。
バックシャンプーは今風の美容室づくりに向いた設備ですが、重要なのは美容室のコンセプトに合っているかどうかです。
お客様にどのようなシャンプー時間を提供したいのかを考えたうえで、サイドシャンプーとバックシャンプーを比較検討することをおすすめします。

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