「施術中なのに電話が鳴る」
「電話に出るために、お客様の施術を中断しなければならない」
「電話に出られなかったら、そのまま予約を取りこぼしてしまう」
小規模美容室や1人サロンでは、電話予約が大きな負担になっていることがあります。
私は美容機器メーカーで20年以上営業し、多くの美容室オーナーと接してきました。
美容室では長年、電話予約が当たり前でした。そのため、今でも電話を利用する常連のお客様は少なくありません。
一方で、Web予約やLINEなど、お客様自身がスマートフォンから予約できる方法も普及しています。
そこで重要なのは、「明日から電話予約をやめる」ことではありません。
既存のお客様との関係を大切にしながら、電話を使わなくても予約できるお客様を少しずつ増やしていくことです。
電話予約を無理にゼロにする必要はありません。
✔ 常連客の電話予約は残す
✔ Web予約という別の入口を作る
✔ 予約ページを分かりやすい場所に置く
✔ 来店時にWeb予約を案内する
✔ 営業時間外でも予約できるようにする
「電話でなければ予約できない状態」を変えることが第一歩です。
なぜ美容室は電話予約が多くなりやすいのか
電話予約を減らす前に、なぜ電話が多いのかを考えてみましょう。
単純に「お客様が電話を好んでいるから」とは限りません。
① 長年、電話予約が当たり前だったから
美容室では、以前から電話予約が一般的でした。
特に長く通っているお客様にとっては、「美容室の予約=電話」という習慣ができています。
これはお客様が悪いわけではありません。
今までその方法で問題なく予約できていたのですから、突然別の方法に変えてもらうのは簡単ではありません。
② 電話以外の予約方法が分かりにくいから
ホームページやInstagramを持っていても、予約ページが分かりにくければ、お客様は電話を使います。
例えば、
- 予約ボタンが見つからない
- プロフィールに予約先が書かれていない
- Web予約できること自体が伝わっていない
- 予約ページまで何ページも移動しなければならない
といった状態です。
美容室側ではWeb予約を用意したつもりでも、お客様に認識されていなければ電話は減りません。
③ 常連客ほど電話予約が習慣になっている
長年通っているお客様ほど、これまでと同じ方法を使う傾向があります。
美容室側も常連のお客様から電話がかかってくれば、そのまま予約を受けるでしょう。
そのため、Web予約を導入しただけでは電話予約がすぐ減るとは限りません。
④ 電話なら相談しながら予約できるから
電話にはWeb予約にはない良さもあります。
例えば、
- メニューを相談したい
- 施術時間を確認したい
- 特殊な施術について聞きたい
- いつもの担当者に相談したい
という場合です。
こうした予約まで無理にWebへ移す必要はありません。
単純な日時予約はWeb、相談が必要な場合は電話というように役割を分ける方法もあります。
施術中の電話対応が小規模美容室で問題になる理由
受付スタッフがいる大型サロンと、1人または少人数で営業している美容室では、電話1本の意味が違います。
施術を中断しなければならない
1人サロンでは、電話に出る人と施術する人が同じです。
カット中やカラー中に電話が鳴れば、一度施術を止めて対応しなければならないことがあります。
数分の電話でも、それが1日に何度も発生すれば仕事の流れが途切れます。
目の前のお客様を待たせてしまう
電話の相手も大切なお客様ですが、目の前で施術を受けているお客様も大切です。
予約の相談が長くなれば、その間、来店中のお客様を待たせることになります。
電話対応そのものが悪いわけではありませんが、回数が増えるほど施術中のお客様への影響も考える必要があります。
電話に出られなければ予約を取りこぼすことがある
反対に、施術を優先して電話に出ないという選択もあります。
しかし、その電話が新規予約だった場合、折り返す前に別の美容室へ予約される可能性もあります。
つまり電話予約だけの場合、
→ 施術を中断する
電話に出ない
→ 予約を取りこぼす可能性がある
という問題が起こります。
これが小規模美容室で電話予約を見直したい大きな理由です。
電話予約を完全になくす必要はない
ここは非常に重要です。
電話予約が多いからといって、電話予約を完全に廃止する必要はありません。
特に長年通っているお客様の中には、Web予約に慣れていない方もいます。
電話で美容師と話しながら予約したい方もいるでしょう。
そうしたお客様に無理にWeb予約を求めれば、逆に不便を感じさせる可能性があります。
目指したいのは、
+
Web予約
+
必要に応じてLINEなど
お客様が予約方法を選べる状態
です。
そのうえで、Webで問題なく予約できるお客様には、少しずつWeb予約を利用してもらいます。
美容機器メーカー営業20年以上の経験から
昔の美容室では電話予約が当たり前でした。
そのため、既存のお客様の予約方法を一気に変えるのは現実的ではないと思います。
大切なのは「電話をやめる」ことではなく、電話しかなかった予約入口を増やすことです。
新しいお客様やスマートフォン予約に慣れているお客様からWeb予約へ移ってもらえば、電話対応は徐々に減らしていけます。
美容室の電話予約を減らす7つの方法
① Web予約を用意する
まず必要なのは、電話以外でも予約できる状態を作ることです。
お客様自身が空いている日時を確認して予約できれば、美容室へ電話する必要がありません。
特に、
- 営業時間外
- 美容室の定休日
- 早朝や夜
でも予約を受けられることはWeb予約の大きなメリットです。
② ホームページの予約ボタンを分かりやすくする
Web予約を導入しても、予約ページが見つからなければ意味がありません。
ホームページでは、スマートフォンで見たときに予約ボタンがすぐ分かるか確認してみましょう。
「予約したい」と思ったお客様が迷わず予約画面まで進めることが重要です。
③ Instagramから直接予約できる導線を作る
Instagramを集客に使っている美容室なら、プロフィールから予約方法がすぐ分かる状態にしておきます。
投稿を見て美容室に興味を持ったお客様が、そのまま予約できれば電話を挟む必要がありません。
Instagramから予約につなげたい方はこちら
→ Instagramから予約を増やしたい美容室へ④ 来店時にWeb予約を案内する
Web予約を導入しただけでは、既存のお客様はその存在を知らない可能性があります。
会計時などに、
「次回からスマートフォンでも予約できますよ」
と伝えるだけでも構いません。
電話予約を禁止するのではなく、便利な別の方法があることを知ってもらうことが大切です。
⑤ ショップカードや店内にも予約方法を表示する
口頭だけでは忘れてしまうお客様もいます。
店内POPやショップカードなどにQRコードを掲載し、Web予約ページへアクセスできるようにする方法もあります。
お客様が自宅に帰ってからでも予約方法を確認できます。
⑥ 電話で予約したお客様にも次回の選択肢を伝える
電話予約をしてきたお客様に対して、「今後は電話しないでください」と言う必要はありません。
予約受付後に、
「Webからなら営業時間外でも空きを確認できます」
と案内すれば、次回からWeb予約を使ってくれる可能性があります。
⑦ 相談予約と通常予約を分ける
すべてをWeb予約にする必要はありません。
カットやカラーなど通常メニューはWeb予約、複雑な相談が必要な場合は電話というように分ける方法もあります。
電話でなければできないことだけを電話に残せば、電話対応全体を減らしやすくなります。
Web予約を導入しても電話が減らない場合に確認したいこと
予約システムを導入したのに電話予約が減らない場合は、システムそのものではなく導線に問題があるかもしれません。
- ホームページの予約ボタンが見つけやすいか
- Instagramから予約ページへ進めるか
- Googleなどから来たお客様が予約方法を理解できるか
- 既存客にWeb予約を案内しているか
- スマートフォンで予約しやすいか
- 空き状況を確認しやすいか
予約システムは導入しただけでは電話を減らしてくれません。
お客様が実際にWeb予約を使うところまで導線を作る必要があります。
電話・LINE・DMを増やしすぎるのも注意
電話予約を減らそうとして、LINEやInstagramのDMで予約を受け始めるケースもあります。
しかし、
- 電話
- LINE
- Instagram DM
- Web予約
- 予約サイト
のすべてを別々に管理すると、今度は予約管理そのものが複雑になります。
特に1人サロンでは、メッセージの確認や返信が新しい負担になる可能性があります。
予約入口を増やすことと、予約管理を複雑にすることは別問題です。
InstagramのDM対応が増えている方はこちら
→ 美容室でDM予約が増えすぎる問題とは?電話予約をWebへ移すときに避けたいこと
いきなり電話予約を廃止する
既存客が多い美容室ほど慎重に考えた方がよいでしょう。
お客様にとって長年使ってきた予約方法を突然なくすことになるからです。
Web予約を強制する
スマートフォン操作が苦手なお客様もいます。
「電話はダメ、Webだけ」という考え方ではなく、お客様によって使い分ける方が現実的です。
予約方法を増やしすぎる
入口が増えすぎると、美容室側の管理負担が大きくなります。
どこから予約が入っても確認できる仕組みを考えることが重要です。
1人サロンほど「電話に出なくても予約できる状態」が重要
1人サロンでは受付専任スタッフがいません。
そのため施術中に電話が鳴る問題を完全に避けることは難しいでしょう。
しかし、Web予約を用意しておけば、少なくとも「予約したいから電話する」というお客様を減らすことはできます。
これは単なる業務効率化だけではありません。
目の前のお客様への施術に集中しやすい環境を作ることにもつながります。
電話予約を減らすために予約システムは必要?
電話予約を減らす方法の一つが、オンラインで予約できる仕組みを用意することです。
ただし、どの美容室にも高機能な予約システムが必要というわけではありません。
小規模美容室や1人サロンなら、まず確認したいのは、
- 24時間Web予約ができるか
- お客様が空き状況を確認できるか
- スマートフォンで簡単に予約できるか
- 予約管理が複雑にならないか
- 必要な機能に対して料金が高すぎないか
といった基本的な部分です。
多機能であることよりも、自店のお客様が使いやすく、自分たちも管理しやすいかを基準に選ぶことをおすすめします。
小規模美容室向けの予約システムを比較する
→ 美容室予約システム比較|自店に合うサービスの選び方電話予約を減らすときのよくある疑問
高齢のお客様が多くてもWeb予約を導入する意味はありますか?
あります。
全員をWeb予約へ移す必要はないからです。
電話を希望するお客様にはこれまで通り対応し、Web予約を利用できるお客様だけ移行してもらえば、電話件数を減らすことはできます。
Web予約を導入すると電話予約はなくなりますか?
なくなるとは限りません。
Web予約を導入しても、既存客への案内やホームページの予約導線が弱ければ、電話を使い続けるお客様もいるでしょう。
LINE予約とWeb予約はどちらがいいですか?
目的によって異なります。
LINEでメッセージをやり取りして予約を確定する方式では、美容室側の返信作業が残ります。
一方、お客様自身が空き枠を選んで予約を確定できるWeb予約なら、電話対応を減らすという目的には向いています。
LINEを使う場合でも、LINEから予約システムへ進んでもらう方法があります。
電話番号はホームページから消した方がいいですか?
電話での問い合わせが必要なお客様もいるため、電話予約を減らしたいという理由だけで電話番号を消す必要はありません。
それよりも「Web予約はこちら」を分かりやすく表示し、お客様自身が予約方法を選べるようにする方が現実的です。
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まとめ|電話をなくすのではなく「電話しなくても予約できる美容室」へ
美容室の電話予約を減らすために、電話そのものを悪者にする必要はありません。
電話には、相談しながら予約できるというメリットがあります。
一方、小規模美容室や1人サロンでは、施術中の電話対応が負担になりやすいのも事実です。
そこで大切なのは、
- 電話以外の予約方法を用意する
- Web予約を見つけやすくする
- 既存客へ少しずつ案内する
- 営業時間外でも予約できるようにする
- 相談が必要な予約だけ電話を残す
という考え方です。
「電話予約をゼロにする」のではなく、「電話しなくても予約できる美容室にする」。
この方が、お客様の利便性を損なわず、施術中の電話対応も減らしやすい現実的な方法だと思います。
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